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2013年06月19日

マスケット兄貴迫真の解説

本当は18日にワーテルロー記念記事書く筈でしたが飲み会で女の子と喋りまくってたらできませんでした…(小声)

変わりにマスケットの話するから見とけよ見とけよ~
マスケットに関しては過去の記事でさんざん書いた気がするけどまた書きます。

マスケットとは平たい話「先込め式銃」のことです。
銃身内部に溝が切ってあればライフルドマスケット、滑空銃身ならばスムーズボアマスケットと呼ばれます。

ライフルドマスケットの代表格はケンタッキー、ベイカーが有名だと思います。
一応ミニエー銃各種(スプリングフィールドM1861、エンフィールド銃、オーストリアM1856等)もライフルドマスケットではあります。 多分…

で今回のメインは主にスムーズボアマスケットの方になります。

スムーズボアマスケットはおそらくご存知かと思いますが、命中精度があまりよろしくありません。
その主な要因は滑空銃身であるために弾丸に「真っ直ぐ飛ばす為の」回転がかからず、装薬の爆発によるダルビッシュも真っ青な複雑かつ余計な回転がかかってしまうことです。


命中精度を補う為に考案された「戦列歩兵」戦術に関しては

…皆様、当然ご承知ですよね…?

わからない人は是非調べてみてください。

で、そのスムーズボアマスケットですが、当然のことながら色々種類が存在します。
但しこの兵器が使用された18,19世紀のヨーロッパの武器事情は現代とは異なるようです。

18世紀初頭のヨーロッパの軍では「統一」マスケットというものは実は存在しませんでした。
各連隊ごとに全く違うマスケットを使っているというのがごくごく普通のことでした。
おそらくは各連隊に個別の補給ルートがあったのかもしれませんが、やはりそれでは兵站に支障をきたしたのかもしれません。

フランス、及びイギリスにおいて遂に「統一」マスケットの開発、配備が開始されました。
世にも名高い二大名銃種「シャルルヴィル」「ブラウン・ベス」の誕生です。

シャルルヴィル ※画像はM1766

マスケット兄貴迫真の解説

1717年に製造を開始したこのシャルルヴィルシリーズは、世界初の国軍統一マスケットであり、兵器局が早い段階で実権を握ったフランスだからこそ作れた銃です。
フリントロック式の発火機構を持つこの銃の特長として「銃身とストックを固定する三本バンド」があります。
これは生産工程時に「多少のストック、銃身間のズレがあってもバンドで外から固定させればよいだけ」という非常に作業を楽にするメリットがありました。さらに銃身固定も頑強にできる点から、以後欧州ではこのシャルルヴィルシリーズを元にしたマスケットが数多く生産されることとなりました。
そして1799年に勃発したナポレオン戦争において、このシャルルヴィルシリーズで統一されたナポレオン・ボナパルト率いる大陸軍の侵攻により、欧州各国の統一マスケット開発は更に加速するのでした。

ブラウン・ベス

マスケット兄貴迫真の解説

イギリスの海外帝国を作り上げたこの銃は様々な点でシャルルヴィルとは異なる銃でした。
一つに銃身の固定方法がピン止め式であることがあげられます。
これは銃身下部にピンを通す部分を作り、更にストックにもピンを通す穴を空け、ストックと銃身を合わせて微調整し、ピンで貫いて固定するというものでした。
何故「銃身とストックの設計をかなり正確にしないと合わなくなる」ピン止め式を採用したかは分かりませんが、おそらく当時のメジャーな止めかただったのかもしれません。(実際バンド固定式は革命的だったと思う)
ブラウン・ベスはナポレオン戦争に際し対仏大同盟諸国に大量輸出され、オランダ軍では正式採用、ロシア軍では近衛連隊が採用したといいます。

これらはマスケットの代表格ですが、欧州各国でも多くのマスケットが製造されました。

オーストリアM1756

マスケット兄貴迫真の解説

オーストリアにて製造されたM1756はバンド固定式を採用している辺りシャルルヴィルの影響かもしれません。
この銃はロシア軍にも輸出、配備されました。

オーストリアM1798

マスケット兄貴迫真の解説

オーストリアが採用したこの銃はシャルルヴィルM1777を模倣した言わばシャルルヴィルクローンといえる銃です。
ハプスブルク家はどんな気持ちだったんでしょうか。

プロイセンM1723/1740

マスケット兄貴迫真の解説

プロイセン軍初の正式採用マスケットであるM1723はポツダムで主な製造が行われました。
M1740はM1723の全長をおよそ11センチ縮めたものでした。

ロシアM1806

マスケット兄貴迫真の解説

見えにくい。訴訟
M1806はロシア軍初の統一マスケットであり、こちらもシャルルヴィルクローンとも言うべき銃でした。
因みにロシアは銃統一にかなり無頓着でM1806が結局軍全体に普及することはなかったそうな。

以上マスケットしか扱わない記事でした。
サバゲやミリタリーというと現代戦がメインだろうと思いますが、この記事で一人でも多くの同志が過去のミリタリー、まだ迷彩服もアサルトライフルもなかった頃のことについて興味を持ってくれたら幸いです。

【武器殆どシャルルヴィルクローンだけど】

こんな記事ミリブロで書くのは我々革命戦線くらいでしょう。

君 た ち も ミ リ ブ ロ に 輝 く 星 と な れ !

あと淫夢語録なしちかれた…(小声)

※この記事は英語から見放されたワテクシが一生懸命外国のサイト回って解読して書いたから多分どこか間違えてます。



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この記事へのコメント
じゃけん会津藩士装備やりましょうね~
Posted by aks47(コマンダンテ) at 2013年06月19日 14:26
はぇ~ すっごいためになる・・・
昔の連隊は貴族の所有物でしたからマスケットも好きに選んでたんでしょうねぇ

マッチロックでもパーカッションでもなく、やはりフリントロックが一番魅力的に思います
クソ長いマスケットを担いだ兵隊たちの姿に敵うものは今後も現れないでしょう
あぁ^~はよう煙まみれになろうや(変態黒色火薬親父)
Posted by まじめくんまじめくん at 2013年06月19日 16:59
パイレーツオブカリビアンのイギリス海軍か何か?(無知)
Posted by 部長 at 2013年06月19日 18:25
狩猟民族化不可避ですわ……
Posted by ひずみ at 2013年06月21日 01:20
>コマンダンテ兄貴

僕は官軍派です(半ギレ)

>まじめ兄貴

貴族の手から兵が離れて、絶対王政期に入って常備軍ができる以上はマスケット統一は逃れられぬカルマ

あ^~長い銃たまらねぇぜ

>御芋部長

そうだよ(肯定)

>ひずみ兄貴

インディアンか何か?
Posted by general-tea at 2013年06月23日 11:33
 
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